2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「21世紀に生きる賀川豊彦ー徳島信徒会総会」(第1回)(2005年)

宮崎潤二さんの作品「北京の八大名勝のひとつ・盧溝橋・北京市の玄関口」 21世紀に生きる賀川豊彦 徳島信徒会総会 2005年11月23日:鳴門市賀川豊彦記念館 第1回 はじめに 本日は、こうして御一緒に一日を過ごせますこと、大変嬉しく存じます。 黒…

「神戸保育専門学院卒業式祝辞」(2006年3月)

宮崎潤二さんの作品「昔ながらの路上散髪屋さん:北京故宮外濠のほとりにて」 神戸保育専門学院卒業式祝辞 2006年3月10日 皆さんの晴れ姿、とても輝いています。そして、祝福のうちに26名全員揃って、卒業証書を受け取りになり、目出度くこの学院か…

「『出会いと対話の時代』がはじまる」(下)(2000年「部落問題全国研究集会」)

宮崎潤二さんの作品「自由歩道でアコーデオンを弾く男・モスクワにて」 「出会いと対話の時代」がはじまる(下) 一開かれた宗教界ヘ― 部落問題全国研究集会 2000年11月11日 三 「出会いと対話」がはじまる この二〇年間に及ぶ「同宗連」傘下での宗教界…

「『出会いと対話の時代』がはじまる」(中)(2000年「部落問題全国研究集会」)

宮崎潤二さんの作品「エルミタージュ美術館」 「出会いと対話の時代」がはじまる(中) 一開かれた宗教界ヘ― 部落問題研究集会 2000年11月11日 二 宗教は面白い さらに個人的なことを申し上げることになりますが、あの大地震から早くも六年目が近づいて…

「『出会いと対話の時代』がはじまる」(上)(2000年「部落問題全国研究集会」)

宮崎潤二さんの作品「ぺトロパプロフスクの要塞」 「出会いと対話の時代」がはじまる(上) 一開かれた宗教界ヘ― 部落問題全国研究集会 2000年11月11日 はじめに ここ四年連続して「宗教と部落問題」の分科会が設けられ「宗教教団への異常な介入と宗教者…

「部落問題をめぐる宗教界の現状とこれからの課題」(1993年「部落問題全国夏期講座」)

宮崎潤二さんの作品「ぺトロパプロフスク要塞」 部落問題をめぐる宗教界の現状とこれからの課題 (下) 部落問題全国夏期講座 1993年7月 2 これからの課題一一自主的・主体的な取り組みのために 以下、後半の「これからの課題」に移ります。私の率直な思い…

「部落問題をめぐる宗教界の現状とこれからの課題」(1993年「部落問題全国夏期講座」)

宮崎潤二さんの作品「ニュージーランド・クライストチャーチ空港にて」 部落問題をめぐる宗教界の現状とこれからの課題(上) 部落問題夏期講座 1993年7月 序 今年の夏期講座の統一テーマは「同和対策事業の終結と部落問題解決へのすじみち」であり、昨日は行…

「遺骨ひとつ」(1996年4月『水の音』)

宮崎潤二さんの作品「ニュージーランド・ウェリントン国会議事堂(蜂の巣堂とも呼ばれている)」 「水の音」 1996年4月・小さな出合いの家 「水の音」――畏れ多い名を付けてしまった。これは芭蕉が仏頂和尚の許に参禅した折、「青苔未だ生ぜざる時の仏法…

「住み続けたいまちに」(平成6年、番町住宅推進協議会『20年のあゆみ』)

宮崎潤二さんの作品「雨上がりのイギリス人移民開拓記念館:ニュージーランド・クライストチャーチ市にて」 番町地区住宅推進協議会 「明るく住みよいまちをめざして・20年のあゆみ」 平成6年8月 住み続けたいまちに 「住推協」の前につくられた「住促協…

「天の心・地の心」(1993年、賀川豊彦記念墓前集会)

宮崎潤二さんの作品「ニュージーランド・クライストチャーチ市」 賀川豊彦召天33周年記念墓前集会 天の心・地の心 マタイ6・5〜13 1993年4月24日 賀川記念納骨堂にて 「ボランテア」記念館だより 第58号 1993年7月 私たちの世代は賀川先生を直接…

「『市民啓発』の重要性について」(『神戸の部落問題』1974年10月号)

宮崎潤二さんの作品「ニュージーランド・オークランド商店街」 「市民啓発」の重要性について 『神戸の部落問題』1974年10月号 一 「部落」住民に対するさまざまな差別事件があとを絶だない。そのたびごとに「市民啓発」の立ち遅れが指摘され、この課…

「兵庫県部落問題研究集会「基調報告」)(1978年8月)

宮崎潤二さんの作品「ハバロフスク・自然博物館」 兵庫県部落問題研究集会基調報告 1978年8月26日〜27日 は じ め に 兵庫県部落問題研究集会はことし三回目をむかえます。ご承知のとおり第一回は、あの「八鹿高校暴力事件」のひきおこされた翌年に…

「『解放教育』とキリスト者」への疑問(『福音と世界』1976年6月号)

宮崎潤二さんの作品「ホテルの勤務員・ペテルブルグにて」 「〈解放教育〉とキリスト者」への疑問 『福音と世界』1976年6月号 本誌一月号まで三回にわたって掲載された、藤原史朗氏の「『解放教育』とキリスト者」は、氏の五年間の教育実践記録として、…

「兵庫人権問題研究所の創立の頃の思い出など」(2005年、『慰労の会』)

宮崎潤二さんの作品「ペテルブルグ(レーニングラード)の冬宮と宮殿広場」 2005年6月25日 兵庫人権問題研究所退任「慰労の会」 「慰労の会」ありがとうございます。「研究所の思い出」を話すようにもとめられましたが、「思い出」というのには、まだ…

「書棚:加藤西郷著『宗教と教育ー子どもの未来をひらく』(雑誌『部落』1999年12月号)

宮崎潤二さんの作品「ニュージーランド:クライストチャーチ市図書館」 本 棚 加藤西郷著『宗教と教育一子どもの未来をひらく』 雑誌『部落』1999年12月号 ●そういえば、私も幼少年期には鶏や豚や山羊などを飼っていた。山羊は毎朝乳を搾り、暖めてか…

「キリスト教界の部落問題ー加藤氏の「提起」をうけて」(1987年11月、雑誌『部落』)

宮崎潤二さんの作品「ニュージーランド:クライストチャーチ市図書館」 キリスト教界の部落問題 ―加藤氏の「提起」をうけて 1987年11月 雑誌『部落』 一 加藤西郷氏の「提起」に対して考えるところを記すよう求められた。氏の「宗教者と部落問題――新た…

「宗教と部落問題ー実りある”対話・交流活動”のために」(1984年、『月刊部落問題』)

宮崎潤二さんお作品「マオリの民族舞踊・ロトルア市にて」 宗教と部落問題 ―実りある″対話・交流活動”のために― (1984年1月『月刊部落問題』) 一九八四年の宗教界も「部落問題フィーバー」は持続していく雲行きである。 今日の宗教界は、大なり小なり…

「『出会い』のなかで学んだこと」(下)(1989年、阪神研究集会)

宮崎潤二さんの作品「マオリの民族舞踊:ロトルア市にて」 「出会い」のなかで学んだこと(下) 1989年10月15日 阪神研究集会 (前回の続き) 2 「自由と平等」は確かな事実 わたしは、解放運動の宝は、現実の決して平等ではない差別のなかで、「自由と平等…

「『出会い』のなかで学んだこと」(上)(1989年、阪神研究集会)

宮崎潤二さんの作品「ニュージーランド・マオリ族文化の中心ロトルア市にて」 「出会い」のなかで学んだこと(上) 1989年10月15日 阪神研究集会 昨年は神戸の研究集会における分科会で、柄にもなくわたしにも話をするように求められ、亀田委員長の前座の役…

「フォーク歌手・高田渡さんのこと」(1976年4月、悪童会同人誌『鄙語』第3号)

宮崎潤二さんの作品「ニュージーランド・オークランドの海岸にて」 今回ここにUPするのは、既にブログ「番町出合いの家」 http://plaza.rakuten.co.jp/40223/ の昨年(2011年)7月12日付で、高田渡さんの手紙と『詩集・個人的理由』のことに触れて…

「「全同教の『実践中心主義』について」(1977年2月、『部落問題』)

宮崎潤二さんの作品「北京故宮」 全同教(全国同和教育研究協議会)の 「実践中心主義」について 『部落問題』1977年2月 先に、「「差別の現実から深く学ぶ」とはどういうことか」(本誌9号所収)、「全同教の「運動とは切れぬ」という「原則」につい…

「『差別の現実から深く学ぶ」とはどういうことか?」(1976年7月、『部落問題』)

宮崎潤二さんの作品。連載小説の挿絵。 「差別の現実から深く学ぶ」とはどういうことか? −神戸市同教第六回大会報告書を読んで― 『部落問題』1976年7月号 一 神戸市同和教育研究協議会(以下「市同教」)の第六回大会は、昨年八月二十二日、県民会館と…

書評:東上高志著『社会同和教育の考え方・進め方』(1975年6月、『所報・部落問題』)

宮崎潤二さんの作品。小説作品の挿絵。 書評:東上高志著『社会同和教育の考え方・進め方』 『所報・部落問題』1975年10月号 一 此の度、東上高志氏の新著『社会同和教育の考え方・進め方』が京都の部落問題研究所 から刊行された。同氏編著の旧書『社…

「杉之原寿一先生の回想」(第2回)(2010年、「地域と人権・兵庫版」)

宮崎潤二さんの作品。小説の挿絵として描かれたもの。 杉之原寿一先生の回想(第2回) 「地域と人権・兵庫版」2010年1月 (前回の続き) 3 野呂栄太郎賞受賞と著作集全20巻の完成 前2回の回想では、1970年代の部落問題をめぐる激動期、神戸部…

「杉之原寿一先生の回想」(第1回)(2010年、「地域と人権・兵庫版」)

宮崎潤二さんの作品「柏原八幡神社」 杉之原寿一先生の回想(第1回) 「地域と人権・兵庫版」2010年1月 1 神戸部落問題研究所の創立 昨年(2009年)7月15日朝、杉之原寿一先生は86年の生涯を閉じられた。そのことはすでに成沢栄壽先生(「人権と部落…

「キリスト教と部落問題の研究」(雑誌『部落』1984年1月号)

上は宮崎潤二さんの作品 雑誌『部落』1984年1月号所収「研究動向」欄 キリスト教と部落問題の研究 工藤英一氏に聞く(『部落問題研究』75輯)を読んで (1) さる一〇月二八日、京都の聖護院で「1983年反核日本宗教者平和集会」が開催された。こ…

「人間の尊厳性(人権)とその享有について」(1994年12月、『月刊部落問題』)

宮崎潤二さんの作品「氷上郡春日町山田の雪降る民家」 「人間の尊厳性(人権)」とその「享有」について 『月刊部落問題』1994年12月号 序 毎年年頭に兵庫部落問題研究所では「新年特別研究会」という恒例の研究部会を開いている。今年のテーマは近年…

「兵庫部落問題研究所創立20周年を前に」(1993年4月、『月刊解放の道』)

宮崎潤二さんの作品「晩秋の頃:神戸市北区僧尾」 『月刊・解放の道』1993年4月号 「巻頭随想」 (社)兵庫部落問題研究所創立20周年を前に 三月五日から七日まで、地元神戸で、全解連の第二二回定期大会が開かれた。 久し振りに代議員のひとりとして、…

「宗教と部落問題」(1986年、国民融合をめざす東播研究集会)

宗教と部落問題 1986年8月30日 国民融合をめざす東播研究集会 一 「国民融合論講座」で「宗教と部落問題」についてのお話というのは、どうも場違いのように思われるかもしれません。実際、これまでほとんどの場合、部落問題との関連で「宗教」が取り…