2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

賀川豊彦の畏友・村島帰之(94)−村島「アメリカ紀行」(14)

「雲の柱」昭和6年12月号(第10巻第12号)への寄稿の続きです。 アメリカ紀行(14) カナダからアメリカに入る トロント――ニューヨーク――クリブランド 村島帰之 (前承) プレス社見學 七 日 朝十時、YMCAのトマスさんの案内で、小川先生と一緒に…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(93)−村島「アメリカ紀行」(13)

「雲の柱」昭和6年12月号(第10巻第12号)への寄稿の続きです。 アメリカ紀行(13) カナダからアメリカに入る トロント――ニューヨーク――クリブランド 村島帰之 (前承) 囚人授産場 ついで更に十哩近くカーを飛ばして、囚人の授産場に行く。Worker’s…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(92)−村島「アメリカ紀行」(12)

「雲の柱」昭和6年12月号(第10巻第12号)への寄稿の続きです。 アメリカ紀行(12) カナダからアメリカに入る トロント――ニューヨーク――クリブランド 村島帰之 (前承) YMCA萬國大會 夜は賀川先生の講演だ。講演前に疲れさせてはならぬので、無…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(91)−村島「アメリカ紀行」(11)

「雲の柱」昭和6年12月号(第10巻第12号)への寄稿の続きです。 アメリカ紀行(11) カナダからアメリカに入る トロント――ニューヨーク――クリブランド 村島帰之 (前承) 四 日 汽車の中の割合には善く眠った。朝九時まで眠ってゐたのだから。 午後一…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(90)−村島「アメリカ紀行」(10)

「雲の柱」昭和6年12月号(第10巻第12号)への寄稿の続きです。 アメリカ紀行(10) カナダからアメリカに入る トロント――ニューヨーク――クリブランド 村島帰之 (前承) 三 日 旅に慣れて来たのか、よく眠る。今朝も目を覚ましたのは九時半。気の毒…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(89)−村島「アメリカ紀行」(9)

「雲の柱」昭和6年12月号(第10巻第12号)へ寄稿の続きです。 アメリカ紀行(9) カナダからアメリカに入る トロント――ニューヨーク――クリブランド 村島帰之 (前承) ニューヨーク博物館 午後二時、賀川、小川先生が私の宿へ見えた。 「よい室だナ…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(88)−村島「アメリカ紀行」(8)

「雲の柱」昭和6年12月号(第10巻第12号)に寄稿の続きです。 アメリカ紀行(8) カナダからアメリカに入る トロント――ニューヨーク――クリブランド 村島帰之 (前承) 二 日 小川先生から電話がかゝって来たので、あわてて起きる。もう十時だ。よく…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(87)−村島「アメリカ紀行」(7)

「雲の柱」昭和6年12月号(第10巻第12号)への寄稿の続きです。 アメリカ紀行(7) カナダからアメリカに入る トロント――ニューヨーク――クリブランド 村島帰之 (前承) 共産党の示威運勧 此度は地上電車(サーフェース)でユニオン・スケエアーヘ出…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(86)−村島「アメリカ紀行」(6)

「雲の柱」昭和6年12月号(第10巻第12号)に寄稿のつづきです。 アメリカ紀行(6) カナダからアメリカに入る トロント――ニューヨーク――クリブランド 村島帰之 (前承) 世界」の高層建築 入場料を払ってエレベーターを上る。エレベーターを乗替る事…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(85)−村島「アメリカ紀行」(5)

「雲の柱」昭和6年12月号(第10巻第12号)に寄稿の続きです。 アメリカ紀行(5) カナダからアメリカに入る トロント――ニューヨーク――クリブランド 村島帰之 (前承) ニユーヨーク 八月一日 午前七時、ニューヨーク着。巾の狭いプラットホームが気…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(84)−村島「アメリカ紀行」(4)

「雲の柱」昭和6年12月号(第10巻第12号)への寄稿の続きです。 アメリカ紀行(4) カナダからアメリカに入る トロント――ニューヨーク――クリブランド 村島帰之 (前承) 三十日 急に出発する事になって、朝中を忙しく準備に過す。 午餐はポーランド…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(83)−村島「アメリカ紀行」(3)

「雲の柱」昭和6年12月号(第10巻第12号)への寄稿の続きです。 アメリカ紀行(3) カナダからアメリカに入る トロント――ニューヨーク――クリブランド 村島帰之 (前承) 三十日 けふは九時まで寝てゐたので朝飯はぬき。 一時凌ぎに戸外で売ってゐる…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(82)−村島「アメリカ紀行」(2)

「雲の柱」昭和6年12月号(第10巻第12号)への寄稿の続きです。 アメリカ紀行(2) カナダからアメリカに入る トロント――ニューヨーク――クリブランド 村島帰之 (前承) 二十九日 賀川先生が提唱して、朝七時から早天礼拝を始めて居られるのに出席し…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(81)−村島「アメリカ紀行」(1)

「雲の柱」昭和6年12月号(第10巻第12号)に寄稿した作品を取り出して置きます。 アメリカ紀行(1) カナダからアメリカに入る トロント――ニューヨーク――クリブランド 村島帰之 ト ロ ン ト 七月二十八日 朝八時。いよいよ汽車はカナダのトロント駅…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(80)−村島「アメリカ大陸を跨ぐ」(10)

「雲の柱」昭和6年10月号(第10巻第10号)に寄稿文の最終回です。 アメリカ大陸を跨ぐ(10) バンクーバーからシカゴまで 村島帰之 (前承) シカゴ 二十七日前 汽車はいよいよシカゴに近づいた。アメリカ第二の大都會、犯罪の都、そうした概念をもっ…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(79)−村島「アメリカ大陸を跨ぐ」(9)

「雲の柱」昭和6年10月号(第10巻第10号)に寄稿した続きです。 アメリカ大陸を跨ぐ(9) バンクーバーからシカゴまで 村島帰之 (前承) ロ ツ キ ー 夕方からロッキーにかゝった。 山また山だ。 しかし、ロッキーは、どこが山嶺なのか、見当がつか…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(78)−村島「アメリカ大陸を跨ぐ」(8)

「雲の柱」昭和6年10月号(第10巻第10号)に寄稿した続きです。 アメリカ大陸を跨ぐ(8) バンクーバーからシカゴまで 村島帰之 (前承) 米大陸横断 黄に塗った大きな石油缶を思はせるやうなミルオーキーのプルマンカーに乗込む。ブルマンといふの…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(77)−村島「アメリカ大陸を跨ぐ」(7)

「雲の柱」昭和6年10月号(第10巻第10号)に寄稿された続きです。 アメリカ大陸を跨ぐ(7) バンクーバーからシカゴまで 村島帰之 (前承) 二十四日 朝八時。電話の声に起される。受話機を手にすると「只今帰りました」と、小川先生の声だ。早速起…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(76)−村島「アメリカ大陸を跨ぐ」(6)

「雲の柱」昭和6年10月号(第10巻第10号)への寄稿の続きです。 アメリカ大陸を跨ぐ(6) バンクーバーからシカゴまで 村島帰之 (前承) 市 中 見 物 二十三日 朝飯はホテルの隣りのカフェーで只一人で済ます。十時市中案内のため、寺澤さんが来て…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(75)−村島「アメリカ大陸を跨ぐ」(5)

「雲の柱」昭和6年10月号(第10巻第10号)に寄稿の続きです。 アメリカ大陸を跨ぐ(5) バンクーバーからシカゴまで 村島帰之 (前承) 武士ホテルの歓迎會 正午、武士ホテルで、先生の歓迎合が催される。官民約百五十名出席。日本に三十年もゐられ…

賀川豊彦の畏友・村島帰之(74)−村島「アメリカ大陸を跨ぐ」(4)

「雲の柱」昭和6年10月号(第10巻第10号)に寄稿の続きです。 アメリカ大陸を跨ぐ(4) バンクーバーからシカゴまで 村島帰之 (前承) インダストリアル・スクール 続いて程近い州立保護児童援産學校へ行く。入□に Boys, a Promiss made is a debt …

賀川豊彦の畏友・村島帰之(73)−村島「アメリカ大陸を跨ぐ」(3)

「雲の柱」昭和6年10月号(第10巻第10号)に寄稿の続きです。 アメリカ大陸を跨ぐ(3) バンクーバーからシカゴまで 村島帰之 (前承) 牧師團の歓迎會 去って、バンクーバーのデパート、ハドソンベーヘ行く。此処はバンクーバーの開拓者で、そのた…