2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『在家労働牧師を目指してー「番町出合いの家」の記録」(5)序章「よろこびのうちに生きる」第2節「絶対無償の愛・歓びの湧出」

前回のはじめに、カール・バルトの顔写真を掲載しましたので、今回は若き日にドイツで彼のもとで学んだ滝沢克己の顔写真を収めてから、序章「よろこびのうちに生きる」の第2節「絶対無償の愛・歓びの湧出」に進みます。 * * 『在家牧師をめざして―「番町…

『在家労働牧師を目指してー「番町出合いの家」の記録』(4)序章「よろこびのうちに生きる」第1節「近代主義を超克する視点」

今回も、本文に関連する写真を1枚、収めて置きたいと思います。 これは、21世紀に生きる私たちにとっても、決して忘れることの出来ない、大切な思想家として、また神学者のひとりとして見られている「カール・バルト」という方の顔写真です。 彼の膨大な…

『在家労働牧師を目指してー「番町出合いの家」の記録(3)「はしがき」後半

『在家牧師をめざしてー「番町出合いの家」の記録』の第3回は、「はじめに」の後半部分です。最初に1枚の写真を収めます。 これは、私たちの「神戸イエス団教会」在任時代、1967年1月22日から28日までの7日間、尼崎教会に泊り込んで行われた「牧…

『在家労働牧師を目指してー「番町出合いの家」の記録(2)「はしがき」前半

前回からアップを始めた『在家牧師をめざしてー「番町出合いの家」の記録』は、まえの「目次」に続いて今回は、「はじめに」のところの、半分を掲載します。 いまこれを読み直してみると、これを纏めたのは「2004年9月」となっています。 私もしっかり…

在家労働牧師を目指してー「番町出合いの家」の記録(1)「目次」

今回から掲載しておくものは、今から4年ほど前にまとめていたものです。 2007年に賀川豊彦に関する3冊目の著書となった『賀川豊彦の贈りものーいのち輝いて』(創言社)を出版したあとでした。 「はしがき」にも書いていたかと思いますが、大学での講…

『「対話の時代」のはじまりー宗教・人権・部落問題』を紹介頂いた誌紙(3)

『「対話の時代」のはじまりー宗教・人権・部落問題』を紹介して頂いた誌紙(3)として今回は、京都・平安神宮の近くにある洛東教会の中村悦也牧師が、雑誌『アレテイア』No18(1997年)の「私の選んだ1冊」に取り上げていただいたものを掲載いた…

『「対話の時代」のはじまりー宗教・人権・部落問題』を紹介頂いた誌紙(2)

前回は、加藤西郷先生の拙著の短い紹介記事を掲載しましたが、今回も先生が雑誌『部落』619号(1997年5月)の「本棚」で取り上げていただいたものを収めます。 加藤先生は、部落問題の解決に果たす宗教の積極的役割について関心をもたれ、早くから和…

『私たちの結婚ー部落差滅を乗り越えて』『「対話の時代」のはじまりー宗教・人権・部落問題』の紹介記事(1)

現在、別のブログ「賀川豊彦の魅力」のところで、『賀川豊彦と現代』が刊行された後に、新聞や雑誌などで広く紹介された記事などを、纏めて掲載していますが、ちょうどこのブログで『私たちの結婚ー部落差別を乗り越えて』の関連資料をアップしたところなの…

『私たちの結婚ー部落差別を乗り越えて』編纂から20年(『月刊部落問題』1997年5月号所収)3「結婚と部落差別」

このブログで数回、作家の住井すゑさんから頂いた色紙を掲載してきました。 今回で最後の1枚になります。住井さんのお話は、さすが聴衆をひきつける力がありましたが、気さくにおしゃべりをしながら、上等でもない筆を用意して、記念に色紙をなだると、すら…

『私たちの結婚ー部落差別を乗り越えて』編纂から20年(『月刊部落問題』1997年5月号所収)2『ゆるぎなき結婚』(M・ピカート)

今回の箇所は、マックス・ピカートの『ゆるぎなき結婚』(昭和32年、みすず書房)に触れた箇所です。 私のこの作品との出会いは、むかし1960年ごろの学生時代のことです。1964年に結婚家庭をスタートさせる前のことで、以来ずっと、若い学生のみな…

『私たちの結婚ー部落差別を乗り越えて』編纂から20年(『月刊部落問題』1997年5月号所収)

今回もはじめに、作家・住井すゑさんから頂いた色紙を掲載します。 今回から3回に分けて掲載するものは、標題の通り、これまで連載した編著刊行から20年を経て、仕事場の月刊雑誌に寄稿したものです。1997年ですから、これからはやくも14年も時を刻…

『私たちの結婚ー部落差別を乗り越えて』(あとがき)

今回もはじめに、作家住井すゑさんからいただいた色紙の1枚を掲載します。 本書の値打ちは勿論、私の執筆した序章「結婚と部落差別」にあるのではなく、13組のカップルが物語られた本文「第1章から第5章」にあります。 いまから振り返ってみて、時代が…

『私たちの結婚ー部落差別を乗り越えて』序章「結婚と部落差別」第4節「地区外結婚の漸増」

本書が出版された1976年の頃は、例の兵庫県但馬地方で引き起こされた、部落解放同盟による集団リンチ事件―1974年の「八鹿高校事件」―後のことで、この事件を反面教師として、部落解放運動・同和行政・同和教育すべてのところで、大きな方向転換が進…

『私たちの結婚ー部落差別を乗り越えて』序章「結婚と部落差別」第3節「乗り越えるための諸要因」

今回ははじめに、作家・住井すゑさんから戴いた色紙の1枚を掲載いたします。 今回の「3 乗り越えるための諸要因」のところで書いているのは、当時私たちが身近に関わることになった幾つかの事例や、20組のカップルから聞き取ることのできたことのなかか…

『私たちの結婚ー部落差別を乗り越えて』序章「結婚と部落差別」2節「結婚差別の諸事例」

今回もはじめに、藤原昭三先生の墨絵の作品を1枚掲載させていただきます。 今回は、第2節「結婚差別の諸事例」としている箇所です。 これを執筆したのは1975年のことですので、今から36年も前のものです。 当時は、『悲祷』や『わたしゃそれでも生き…

『私たちの結婚ー部落差別を乗り越えて』(「はじめに」「序章・結婚と部落差別」1「基礎的な理解」

本書は、私にとって初めての編著となる、想い出深い作品です。 1976年9月、この本は出版されました。 1975年のほぼ1年をかけ、紹介いただいた20組ほどの結婚家庭をお訪ねし、結婚に至るそれぞれのおのろけ話を含めて、当時まだ一部には、祝福さ…

断章:結婚・差別・部落(悪童会同人誌『鄙語』第2号所収)最終回

今回もはじめに、藤原昭三先生の墨絵を掲載させていただきます。 5回に分けて掲載してきたこのノートも、今回が最終回です。 ここで何とか、このことに関する基本認識の一応の見通しをつけることができたので、次回から連載を始める予定の『私たちの結婚―部…

断章:結婚・差別・部落(悪童会同人誌『鄙語』第2号所収)第4回

今回もはじめに、藤原昭三先生の描かれた墨絵の作品1枚を掲載させていただきます。 今回の「断章」で取り上げている内容は、既にこの小品を発表した時点(1975年)では、「部落解放運動」も「同和行政」も、さらに「同和教育」と言われた分野でも―この…

断章:結婚・差別・部落(悪童会同人誌『鄙語』第2号所収)第3回

昨日はめずらしくこのブログもお休みをいたしました。別のブログ「番町出合いの家」の方で書きましたように、昨日は日帰りで「阿波踊り」で徳島に出かけていました。 「阿波踊り」は初めての体験でしたが、それは聞きしにまさる凄いものでした。 昨日が初日…

断章:結婚・差別・部落(悪童会同人誌『鄙語』第2号所収)第2回

はじめに、前回につづいて藤原昭三先生の墨絵の作品を1枚、掲載させていただきます。 前回に触れたように、このノートは1975年に掲載されています。なぜこういう主題で私がこのノートを書こうとしたのかは、皆さんもすぐ理解されることでしょう。196…

断章:結婚・差別・部落(悪童会同人誌『鄙語』第2号所収、1975年)第1回

今回から暫くの間、「結婚と部落差別」に関連して考えてきた断章などを、纏めて収めて置きます。 その前に今回も、藤原昭三先生の描かれた作品を1枚、掲載させていただきます。今回から収める和紙に書かれた墨絵は、先生が晩年に開拓された独自の作風です。…

部落問題の対話的解決のすすめーキリスト教在家牧師の小さな模索(雑誌『部落』2000年6月号所収)(下)

今回もはじめに、藤原昭三先生の描かれたスケッチを1枚、掲載させていただきます。 前回の続きで「部落問題の対話的解決のすすめーキリスト教在家牧師の小さな模索」の後半部分ー「4 『対話の時代のはじまり』以後」「5 対話による解決のすすめ」を収めま…

部落問題の対話的解決のすすめーキリスト教在家牧師の小さな模索(雑誌『部落』2000年6月号所収)(上)

今回もはじめに、藤原昭三先生の描かれたスケッチを1枚、掲載させていただきます。 本日から2回に分けて掲載する論考は、2000年6月号に、雑誌『部落』の編集部より求められて書き下ろしたものです。既にこのときから11年も経過して、国の施策も遅ま…

宗教界の部落問題ー「対話」ははじまるか(雑誌『部落』1997年11月特別号所収)第3節「「対話の時代」ははじまるか」「結語」

今回もはじめに、藤原昭三先生の描かれたスケッチの1枚を掲載させていただきます。 この論考は「1996年度の部落問題」という具体的な状況報告を綴ることを求められて書き上げたもので、私としては誠に不似合いで、しっくりいかないものでした。ただ、当…

宗教界の部落問題ー「対話」ははじまるか(雑誌『部落』1997年11月特別号所収)第2節「部落解放同盟の宗教教団への差別糾弾闘争」

今回もはじめに、藤原昭三先生の若き日の「中学生スケッチ」の1枚を掲載させていただきます。 この章は、「部落解放同盟の宗教教団への差別糾弾闘争」という見出しになっていますように、前回の「宗教教団の解放同盟との連帯行動」と同様に、単なる状況報告…

宗教界の部落問題―「対話」ははじまるか(雑誌『部落』1997年11月特別号所収)第1節「宗教教団の解放同盟との連帯行動」

今回もはじめに、藤原昭三先生の描かれたスケッチを1枚、掲載します。 今回の掲載する箇所は「宗教教団の解放同盟との連帯行動」―「基本法制定運動」と「狭山差別裁判闘争」―のところです。これに関してはいま、改めてコメントを加えることはありませんので…

宗教界の部落問題ー「対話」ははじまるか(雑誌『部落』1997年11月特別号所収)「序」

今回もはじめに、藤原昭三先生の遺されたスケッチを1枚、掲載いたします。 前回2回に分けて掲載した「宗教と部落問題―「対話の時代」のはじまり」は、1997年10月12日、北九州市で開催された第26回部落問題研究集会における講演草稿でした。今回…

宗教と部落問題ー「対話の時代」のはじまり<下>(1997年、第26回部落問題全国研究集会)

今回も最初に、藤原昭三先生の描かれたスケッチを一枚ご覧に入れてから進めます。 この講演草稿が準備されましたのは、1995年のあの神戸の大震災の経験を経た後、1997年ですので、神戸ではすでに所謂「同和対策事業」といわれる取り組みも事実上完了…

宗教と部落問題ー「対話の時代」のはじまり<上>(1997年、第26回部落問題全国研究集会)

今回も最初に、藤原昭三先生の描かれたスケッチを1枚収めさせていただきます。 「部落問題」といっても一般的には十分理解の届くものではないかも知れませんね。まして「宗教」となるとほとんどの人がお手上げ状態だと言われたりいたします。まして本稿の主…

私の青春とキリスト教(『講座:青年』第4巻「青春はどこへ」所収第5回本稿最終回

今回もはじめに、藤原昭三先生のスケッチを1枚、掲載させていただきます。 私がこの原稿を書き上げたのは1990年でしたが、本文でも幾度か引用している畏友・延原時行さんの著書『仏教的キリスト教の真理ー信心決定の新時代に向けて』が、京都・行路社か…