2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧
宮崎潤二さんの作品「秋の夕暮れ:神戸市北区僧尾」 書評 杉尾敏明著『融合教育の視点一部落解放と人権主体の形成一』 (阪南大学叢書24,A5版,296頁,兵庫部落問題研究所,1987年3月刊) (−) 本研究所報15号(1985年)で,杉尾氏の前著『部落解放と民主教…
宮崎潤二さんの作品「神戸市北区僧尾:夏終わりぬ」 杉尾敏明著『部落解放と民主教育−現代同和教育論−』 (阪南大学叢書18,A5版,274頁,青木書店,1985年3月刊) (第2回) 3.内容上の概要 既述のとおり,本書の扱う範囲は広範多岐にわたり,とうてい…
宮崎潤二さんの作品「神戸市北区僧尾の民家・夏つ近づく頃」 杉尾敏明著『部落解放と民主教育−現代同和教育論−』 (阪南大学叢書18,A5版,274頁,青木書店,1985年3月刊) (第1回) 1.本書の課題 周知のとおり、この20年ばかりの部落問題をめぐる状況…
上のスケッチは今回も宮崎潤二さんの作品です。 同和問題と宗教(第2回) 岩崎・佐木編『宗教の今と未来』 (世界聖典刊行会、1990年) 3 宗教のはたす役割と課題 「同和問題と宗教」を主題にして論じられる場合の多くが、宗教教団(宗教者)のこれま…
今回も宮崎潤二さんの作品です。 同和問題と宗教(第1回) 岩崎・佐木編『宗教の今と未来』 (世界聖典刊行会、1990年) I 宗教界の現状 周知のごとく、現代目本のほとんどの宗教教団が、「同和問題に取りくむ宗教教団連帯会議」(以下 「同宗連」と略…
上は宮崎潤二さんの作品。 私の青春とキリスト教 『講座・青年:青春はどこへ』第4巻 1990年 清風堂書店 (第4回) 生きるたのしみと勇気 何時の時代でも「冒険」は青年の特権です。けれども、今日ほど青年らしさが失われ、ヴィジョンを見付けにくい時…
宮崎潤二さんの作品「木枯らし吹く里:神戸市北区僧尾)」 私の青春とキリスト教 『講座・青年:青春はどこへ』第4巻 1990年 清風堂書店 (第3回) 共に生きる自由と対話 内村鑑三 若いときのこの真剣な道の探り当ては、新しい生き方を生んできます。…
宮崎潤二さんの作品(1978年4月) 私の青春とキリスト教 『講座・青年:青春はどこへ』第4巻 1990年 清風堂書店 (第2回) (前回の続き) 新しい発見と出会い 多くの場合、「宗教」といわれるものは、わたしたちの生きていく「確かな足場」を自…
穂積肇さんの作品「塘路乱雲」(『アイヌ今昔ものかがり』原画) 私の青春とキリスト教 『講座・青年:青春はどこへ』第4巻 1990年 清風堂書店 (第1回) 現代の「雄鹿」たち 自分が生きる足場はどこにあるのか 世界はいま大きく動いています。しかし…
穂積肇さんの作品「イヨマンテ(熊送り)」 宗教界の部落問題−「対話」ははじまるか 1997年12月 雑誌『部落』特別号 (第3回) 3 「対話の時代」ははじまるか さて、一九九六年度の「宗教と部落問題」をめぐる状況の一端を取り出してみた。これでも…
穂積肇さんの作品「イチャパラ(祖霊をまつる)」 宗教界の部落問題−「対話」ははじまるか 1997年12月 雑誌『部落』特別号 (第2回) 2 解放同盟の宗教教団への「差別糾弾闘争」 一九九六年度の宗教界は、恒例のこととはいえ上記のように「基本法」…
穂積肇さんの作品「悪魔払い」 宗教界の部落問題−「対話」ははじまるか 1997年12月 雑誌『部落』特別号 (第1回) 序 一九九六年度の部落問題」の特集に「宗教と部落問題」の分野が加わることになった。周知のとおり、一九七〇年代のおわりに解放同盟…
穂積肇さんの作品「エカシチコイノミ(捧げ拝む長老)」 宗教と部落問題―「対話の時代」のはじまり 第26回部落問題全国研究集会 1997年10月・北九州市 1 「同和問題にとりくむ宗教教団連帯会議」 一九八二年一月、全解連は《“差別戒名”など宗教界の…
穂積肇さんの作品「マレックでサケを突く」 部落問題の対話的解決のすすめ ―キリスト教在家牧師の小さな模索― (下) 2000年6月 雑誌『部落』 (前回の続き) 4 『「対話の時代」のはじまり』以後 ところで、今日の宗教界は、特に「同宗連」に結集する…
穂積肇さんの作品「シリカップ(めかじき)を突く」 部落問題の対話的解決のすすめ ―キリスト教在家牧師の小さな模索― 2000年6月 雑誌『部落』 (上) 1 お歴々を前に 新しい「千年紀」で「ミレニアム」などと呼ばれ、二一世紀を目前にした節目の二〇…
穂積肇さんの作品「メナシクルとクナシリ」 人間の尊厳とその享有について(下) ―21世紀を前に― 1999年 高校教師研修会 2 人権の享有について 「うつわの歌」 はじめに、あの神谷美恵子先生の二〇歳過ぎの作品「うつわの歌」を引いて見ます。 私はう…
穂積肇さんの作品「ぺカンペを採る」 人間の尊厳とその享有について(上) ―21世紀を前に― 1999年、高校教師研修会 はじめに 今日のテーマは「人間の尊厳とその享有について」です。このところずっと、このことが「私の問い」となっています。実はあの…
穂積肇さんの版画「出漁」 『私たちの結婚−部落差別を乗り越えて』 編纂から二〇年 1997年 『月刊部落問題』 1 むかしむかし 今年は一九九七年です。一〇年ひとむかしと申します。一九七六年に『私たちの結婚−部落差別を乗り越えて』という小著を編纂・…
穂積肇さんの版画作品「アぺフチカムイノミ」。1990年6月、穂積さんの著書『アイヌ今昔ものがたり』を兵庫部落問題研究所の「ヒューマンブックレット」の第2冊目として刊行させていただきました。版画家の穂積肇(ほずみ・はじむ)さんは神戸生まれの…
宮崎潤二さんの作品「神戸川崎造船所・元電気工場風景:大正十年の八時間制労働争議はここから始まった」 『私たちの結婚―部落差別を乗り越えて』(1976年) 序章 結婚と部落差別(上) 『結婚は、人間がそこへと歩いてゆくというよりも、寧ろ 結婚白身…
宮崎潤二さんの作品「神戸川崎造船東浜岸壁より」 断章:結婚・差別・部落(下) 1975年『鄙語』第2号 (前回の続き) では、「部落差別」とはどういうことなのであろうか。 「部落」という用語は、ふつう小さな村落の別名として通用してきたものである…
宮崎潤二さんの作品「岸壁につけた修繕船・神戸川崎造船所」 断章:結婚・差別・部落(上) 1975年『鄙語』第2号 この世界に生を享けはや三十五年、結婚生活十年あまりになる。 だがはたして、肝心かなめの人生の悦びの根源に、生きいきと即応して歩みだ…
宮崎潤二さんの作品「潜水艦建造工場:神戸川崎造船所」 部落解放理論とは何か(下) 1976年 『RADIX』第8号 1974年執筆 (前回の続き) 三 「部落差別の社仝的存在意義」の概念規定について 先に、「部落差別の本質」の概念規定で述べたごと…
宮崎潤二さんの作品「木工工場風景:神戸川崎造船所」 部落解放理論とは何か(上) 1976年 『RADIX』第8号 (1974年執筆) はじめに 部落解放運動は今日混乱と分裂の中にある。それはもはや統一も刷新も不可能であるかの如くである。 そして、…
宮崎潤二さんの作品「船屋組立て:神戸川崎造船所」 部落解放論の基調を問う(下) 全国水平社「創立宣言」の批判的検討 1978年10月「九州大学新聞」 (前回の続き) 三 万人共通の絶対の祝福 つぎに、「……呪われた夜の悪夢のうちにも、なほ誇り得る人…
宮崎潤二さんの作品「神戸川崎造船所・P工場風景」 部落解放論の基調を問う(上) 全国水平社「創立宣言」の批判的検討 1978年10月「九州大学新聞」 一 「水平社創立宣言」 本稿は、わが国最初の人権宣言ともいわれる全国水平社の「創立宣言」を批判…
宮崎潤二さんの作品「神戸川崎造船所正面」 部落解放運動とキリスト者(下) 『福音と世界』1974年6月号 (前回の続き) 三 批判的精神の発揮 ところで、部落の解放の課題が部落住民自らの課題であるばかりでなく、他のすべての住民の課題でなければな…
宮崎潤二さんの作品「溶接工の昼休み:神戸川崎造船所」 部落解放運動とキリスト者(上) 『福音と世界』1974年6月号 一 解放運動の基調 部落解放運動はふたつの側面を持っている。 ひとつは部落差別によってふみにじられてきた者自身が、みずからの人…
宮崎潤二さんの作品「神戸川崎造船東浜岸壁より」 宗教の基礎ー部落解放論とかかわって (第4回) 1983年 「紀要・部落問題論究」 (前回の続き) 三、宗教の基礎(そのⅡ) 「天上の問題・地上の問題」の把え方 つぎに、宗教の基礎の理解との関連で、一…