2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧
賀川豊彦と現代(第14回) 絶版・テキスト化 Ⅳ 胎動期の開拓的試み(1) ニ 労働運動・消費組合運動・普選運動 3 神戸購買組合 関西の労働運動の中心的役割を担いつつあった彼はまた、新しく「消費組合」づくりの構想を練りはじめます。 米騒動に見られ…
賀川豊彦と現代(第13回) 絶版・テキスト化 Ⅳ 胎動期の開拓的試み(1) 二 労働運動・消費組合運動・普選運動 1 友 愛 会(注1) さて、米国の労働運動の実際にもふれて帰国した賀川は、地域の中での救済活動や失業対策の取り組みに加えて、さらに新し…
賀川豊彦と現代(第12回) 絶版・テキスト化 Ⅳ 胎動期の開拓的試み(1) 3 「自治工場」の試み さて、もうひとつの取り組みとして「自治工場」の試みがあげられます。これにはふたつの目的がありました。ひとつは、仕事を自分たちでつくり共同の自治的な…
賀川豊彦と現代(第11回) 絶版・テキスト化 Ⅳ 胎動期の開拓的試み(1) 一 医療・就労活動 I イエス団友愛救済所 賀川は、一九一四(大正三)年八月から一九一七(大正六)年四月まで三年近くをアメリカで過します。その間、プリンストン大学及びプリン…
賀川豊彦と現代(第10回) 絶版・テキスト化 Ⅲ 新しい生活の中から(2) 二 賀川の部落問題認識 1 人種起源説 ところで、賀川は『貧民心理之研究』の第一編第七章「日本に於ける貧民及貧民窟」の部分で「特種部落」に言及しています。その第一節には次の…
賀川豊彦と現代(第9回) 絶版・テキスト化 Ⅲ 新しい生活の中から(2) 一 『貧民心理之研究』 1 米田(注1)の「序文」 『貧民心理之研究』は一九一五(大正四)年一一月、賀川の渡未中に、菊版六五四頁にのぼる大著として、警醒社書店から刊行されまし…
賀川豊彦と現代(第8回) 絶版・テキスト化 Ⅱ 新しい生活の中から(1) 二 救霊団の諸活動 3 武内勝との出会い 賀川の生活のまわりには、次々と新しいドラマが始まります。当初は、路傍説教や日常の生活をとおしてなじみになった婦人や老人たちが「救霊団…
賀川豊彦と現代(第7回) 絶版・テキスト化 Ⅱ 新しい生活の中から(1) 二 救霊団(注1)の諸活動 1 小さな「家の教会」 賀川の新しい生活は、身体上の不安をかかえてはいたものの、おそらく青年らしい意欲に燃えたものであったに違いありません。生来の…
賀川豊彦と現代(第6回) 絶版・テキスト化 Ⅱ 新しい生活の中から(1) 一 「葺合新川」の実態 1 日本一の「貧民窟」 賀川の新しい生活を記すためには、まず「葺合新川」とよばれた当時の地域の実態について見ておかねばなりません。賀川が神戸を本拠に活…
賀川豊彦と現代(第5回) 絶版テキスト化 第一章 苦悩と冒険 二 賀川の全体像 I 幅広い活動分野 さて、本書は賀川の全生涯にわたる活動の全体像を明らかにすることに主眼がおかれているわけではありませんが、ここで少し彼の幅広い活動分野のいくらかに言…
上は賀川豊彦の小説『嵐にたえて』(同時進行の本日のブログ「賀川豊彦の魅力」 http://keiyousan.blog.fc2.com/ ) 賀川豊彦と現代(第4回) 1988年・テキスト化版 第一章 苦悩と冒険 一 新しい出発 4 闘病と懐疑 賀川は、明治学院在学中でも健康はす…
「旧ハッサム住宅」の震災で落下した煙突(「番町出合いの家」の本日のブログ http://plaza.rakuten.co.jp/40223/ ) 賀川豊彦と現代(第3回) 1988年・テキスト化版 I 苦悩と冒険 一 新しい出発 1 逆境の中で 賀川豊彦は今からちょうど百年前の一八…
ぶらり散歩・百耕資料館再訪(本日の同時進行のブログ http://plaza.rakuten.co.jp/40223/ ) 賀川豊彦と現代 (1988年出版・絶版テキスト化第2回) 「はしがき」のつづき 3 本書の目的・方法 ところで、「賀川豊彦と部落問題」をめぐって早くからたゆ…
私たちの住宅の花壇に咲くクレマチス(同時進行の今日のブログ http://plaza.rakuten.co.jp/40223/ ) ご希望にお応えして、今回から久しく絶版中の『賀川豊彦と現代』(1988年、兵庫部落問題研究所刊)をテキスト化してUPいたします。 賀川豊彦と現代…
「県民オアシス」(今日のブログ http://plaza.rakuten.co.jp/40223/ ) 滝沢克己と笠原初二 笠原遺稿集『なぜ親鸞なのか』を読む 第4回 4 「もう一息というところまで」 さて、笠原は翌一九七七年同学院を卒業し、さらに同学院別科に進学した。そして、院…
「相楽園のツツジ」(本日のブログhttp://plaza.rakuten.co.jp/40223/ ) 滝沢克己と笠原初二 笠原遺稿集『なぜ親鸞なのか』を読む 第3回 3 「真宗大谷派専修学院」へ 幾度「総括集会」を繰り返しても、そこからは何も新しいものはつかめない。結局、自分を…
「初体験・須磨アルプス」(同時進行のブログhttp://plaza.rakuten.co.jp/40223/ ) 滝沢克己と笠原初二 笠原遺稿集『なぜ親鸞なのか』を読む 第2回 2 「部落問題」との不幸な出合い 滝沢の記すところによれば、彼は佐賀の大和町の高校から一九六四年四月…
「初体験・須磨アルプス」(同時進行のブログ http://plaza.rakuten.co.jp/40223/ ) 滝沢克己と笠原初二 笠原遺稿集『なぜ親鸞なのか』を読む 第1回 1 本稿の意図 滝沢克己は七四年の生涯のなかで、身近な友人や同僚、またカール・バルトや西田幾多郎など…
「須磨アルプス」(同時進行のブログ http://plaza.rakuten.co.jp/40223/ ) 賀川豊彦の「協同・友愛」「まちづくり」 −創立期の水平社運動と戦前の公営住宅建設− 第三回 2 「まちづくり」の夢 このような「協同・友愛」の精神は、賀川の活動の初めに息づい…
初体験・須磨アルプス(本日のブログhttp://plaza.rakuten.co.jp/40223/) 賀川豊彦の「協同・友愛」「まちづくり」 −創立期の水平社運動と戦前の公営住宅建設− 第二回 1 「協同・友愛」−−水平社運動の創立期 さて先ずはじめに、賀川の目指した「友愛・協同…
初体験・須磨アルプス(http://plaza.rakuten.co.jp/40223/) 賀川豊彦の「協同・友愛」「まちづくり」 −創立期の水平社運動と戦前の公営住宅建設− 1992年 第一回 はじめに 賀川豊彦は一八八八(明治二二)年神戸市に生れ一九六〇(昭和三五)年に七二歳…
ぶらり散歩「烏原貯水池」 『賀川豊彦と現代』その後 賀川豊彦学会例会:1991年3月23日 はじめに 本日(一九九一年三月二三日)は、このような機会を与えていただきありがとうございます。私も「賀川豊彦学会」の会員として加えていただいています。…
ぶらり散歩:烏原貯水池 賀川豊彦と部落問題 (1989年執筆) 1 賀川豊彦生誕百年 昨年(一九八八年)七月一〇日は、賀川豊彦生誕百年の記念日であった。数年前より記念の実行委員会がつくられ、東京と関西を中心に講演会、シンポジウム、資料展示、さら…
上に写真は、ぶらり散歩で訪ねた「烏原貯水池」。 賀川豊彦の「贈りもの」 −21世紀へ受け継ぐ宝庫− 1 賀川豊彦へのおもい 「二〇〇一年神戸聖書展」には「賀川豊彦」の名ははずせない。なぜなら、賀川は生涯、「聖書」の息吹きに突き出され、「神戸」を拠…
上の写真は、5月5日の「須磨アルプス」散策の途中にて。 天の心・地の心 −賀川豊彦記念墓前集会にて 雀の子そこのけそこのけ御馬が通る よく知られる小林一茶のうかです。彼が二I歳のときの作品でこんなものもあります。 木々おのおの名乗り出たる本の芽…
昨日登った「須磨アルプス」。(同時進行のブログ「番町出合いの家」参照) 賀川豊彦再発見― 宗教と部落問題 二〇〇二年・創言社 カバー表紙の「雲の柱の導くままに」と書き込まれた小さなさし絵は、吉野丈夫著「神戸と基督教」所収の賀川豊彦の作品。旧約聖…
上の写真は、先日のぶらり散歩「烏原貯水池」。本日のブログ http://plaza.rakuten.co.jp/40223/ 部落解放の基調 ―宗教と部落問題 1985年 創言社 (私にとって初めての論著となった本書は既に絶版になっていますが、同時進行の別のブログ(総目次)http:/…
浜中敬朔先生のカット作品 同和問題の現状について(下) 広島安田女子高校・夏期同和教育職員研修会 (1997年8月29日) 3 「新しい時代」(部落問題の大転換の時代)の到来 21世紀を目前にして「新しい時代」の到来だと申しましたが、「新しい時代」という…
宮崎潤二さんの作品 同和問題の現状について(上) 広島安田女子高校・夏期同和教育職員研修会 (1997年8月29日) 序 一日がかりの研修会、御苦労様です。あの阪神大震災から2年半あまりが過ぎました。先生方にも大変ご心配をお掛けして、ご支援、本当にあ…
宮崎潤二さんの作品「北京・琉璃廠」 21世紀に生きる賀川豊彦 徳島信徒会総会 2005年11月23日:鳴門市賀川豊彦記念館 第3回 第三節 二一世紀に生きる賀川豊彦 ところで本日は、数枚の資料を用意しました。 1枚目と2枚目は、昨年神戸新聞総合出…