「KAGAWA GALAXY 吉田源治郎・幸の世界」(25)
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http://k100.yorozubp.com長期連載(150回)補充資料
第3回 保育に於ける自然研究(13)
『子供の教養』(昭和14年11月号)
保育に於ける自然研究
吉 田 源 治 郎
四、自然教育のいくつかの事例
(この項前回につづく)
(e)自由學園の場合(昭和十三年六月一日発行婦人心友参照)
自由學園小學部では學校を中心としての自然研究を奨励してゐる。それが霜柱の研究となり、鳥の巣箱の製作、魚の飼育となって子供の生活に織り込まれてゐる様であるが、十三年六月号の「婦人の友」には「子供の自然學校」といふ題目の下に一つのグラフによる生活報告が興味深く掲げられてゐる。
その一つは「清棲幸保伯と南沢の松林を歩く」今一つは「谷津直秀博士と問答」といふので、鳥の巣箱及び魚の飼育に就て、子供達がこうした先輩をリーダーとして問答してゐる姿が、グラフと文字で綴られて興味のある読み物となってゐる。
同じ所の発行にかかはる「子供の友」にも時々自然研究の記事がのせられてゐる。
叉昭和十三年六月上旬発行の婦人の友臨時増刊「幼児生活展覧会」号には、幼児生活指導の一要目として雑草の玩具の記事が掲戯されてゐる。
自由學園の行き方の様な自然研究も私共の一考をうながすに足る一つの方向であらう。
(つづく)