『私たちの結婚ー部落差別を乗り越えて』紹介:1976年


 『私たちの結婚ー部落差別を乗り越えて』紹介


  1976年:解放運動の地元機関誌




       市民学習シリーズ 「私たちの結婚」の編者


          鳥飼慶陽さん(36歳)


 「破談事例だけみるのではなく、差別を乗りこえ、結婚へと立派に成立した人たちの貴重な経験を評価することで、今後の結婚差別の対応と教訓に」と、市民学習シリーズ「私たちの結婚―部落差別を乗り越えて」が、兵庫部落問題研究所から発刊され、高い評価とともに、講読された方々から感動の声が寄せられています。


 この編者の鳥飼さんは、同志社大学神学部を卒業後、滋賀県琵琶湖畔にある教会から神戸生田川の賀川豊彦氏の関係の教会へ。奥さんともども、日本基督教団に所属する異色の牧師さんです。


 部落問題への関心は、学生時代からのものだそうで、昭和四三年から番町地区に居住し、ゴム会社で働くかたわら、「番町出合いの家」教会牧師。さらに当時から番町支部会計として、解放運動の分野でも大いに活躍。


 この度の発刊の感想を一言で「二人だけで差別を乗りこえたケースだけでなく、サークル、労働組合、民主運動のなかで、仲聞か励まし、支えて結婚へこぎつけているケースが印象的です。これまで、結婚差別が発生したとき、対応の仕方が確立しないため“事件″だけが残されてきた。全国的にひろく読まれているそうでうれしいことです。」と語っておられました。

 兵庫部落問題研究所常任理事/兵解連神戸市協番町支部会計/神戸市社会教育課嘱託/趣味、音楽鑑賞・ウィスキー少々